おせちを手作りする母を家族総出でお手伝い、大変だったけど楽しかった

フライパンふりふり

私は現在38歳の専業主婦です。去年の暮れには小学3年の息子と年長の娘と一緒に、おせち料理を作りました。主人の仕事の都合で、京都と広島にある実家には帰省しない年もあるため、せめてお正月文化を子どもに伝えていきたいという思いで、家でおせち料理を作るようにしています。

大晦日はおせちを手作りする母、家中に昆布とカツオ出汁の香りが広がる

もう30年前になりますが、私の実家でも12月31日にはおせち料理を作っていました。朝から家じゅうに漂う、昆布とカツオの出汁の匂い。母がたくさんのお皿やボールを並べ、食材の準備をしていました。私たちの担当は、田作りと栗きんとんでした。

兄と一緒に、田作りの頭を取らないように黒い腹ワタを取り除き、ストーブに載せたフライパンの上でカリカリになるまで、あぶる。このストーブの前で出来るお手伝いが、子供心に嬉しくて、フライパンをゆっくり回しながら少し時間を見ては、つまみ食いをしたりしました。今思い出すと暖かくて、ほっこりする思い出になっています。

家族で交代しながら裏ごしした栗きんとんは、滑らかで美味しい出来上がり

栗きんとんは、高知の叔母に送ってもらったサツマイモを蒸して、皮をむいて、裏ごしします。この裏ごしが大変で、兄と交代、父と交代、母も交代、と家族みんなで、代わる代わるやりました。なかなか硬いサツマイモで、最近の柔らかいサツマイモを見る度に、実家のサツマイモはどうしてああも硬かったのかと不思議になります。

みんなで交代して裏ごしした甲斐もあり、出来上がりは本当に滑らかな、美味しい栗きんとんが出来上がっていました。甘さも甘すぎず、お正月の暖房の効いた室内では、2~3日で傷みが来ていたように思います。毎年、母が「クチナシを入れるの忘れた」といっては、色の悪い栗きんとんでした。クチナシは買ってあるのに入れた年がないように思います。

手を出せずにいた黒豆。今年こそ母を目指して手作りにチャレンジしたい

私たち子どもが巣立ってしまい、年末はなかなか帰省できていないので、母も、自分たちだけの為におせちを作るのはやめてしまったようです。でも、黒豆だけとか、栗きんとんだけ、とかを作っては東京の孫たちに宅急便で送ってくれます。

私は母親になって、10年ほどですが、未だに黒豆を炊くには至らない主婦です。母が毎年黒豆を炊くのに何日もかけて、「ああ、今年はしわが寄った」とか「味が良くなかった」とか何年も上手に炊けていなかったからです。

ここ10年ほどで母が「黒豆を炊くのが上手になった」と自慢するようになりました。そろそろ私も黒豆を炊き始める年齢なのかな、上手になるのに何年かかるかな?と思うのですが、年末になると、「私はまだまだ」と手を出さずにおります。今年こそは母を目指して黒豆にチャレンジしたいなぁ、と思っています。

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