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お正月に家事と育児から開放!ひとりで贅沢に割烹料理店のおせちをいただく


38歳にして第2子を授かった、1年前のお正月のことです。1人目が生まれる時には、妊娠初期から体質的な問題でトラブルが続き、頻繁な病院通いから長期入院に至りました。子どもは無事産まれたので、振り返れば良い思い出なのですが、数年経つとどうしてももう1人、子どもが欲しいと思うようになりました。

年末から夫と子どもで帰省してもらうことに、お正月は私一人♪

出産は一度経験しているので、注意すべき点もわかっているし、入院が長くなることを前提にして子供達のケア方法を考えた上で、2人目に挑戦することにしました。幸い年齢の割にすぐに妊娠することができ、1人目に比べれば経過も順調でした。それでも、週数が進むにつれて安静にしなければならないことになり、自宅安静のため家から出られない日が続きました。

そんな中で迎えた妊娠後期の年末でしたので、夫と子どもだけで義理の実家に帰ってもらい、親戚たちとお正月を過ごしてもらうことになりました。夫は私の体調や年末年始をひとりで淋しく過ごすことを気遣ってくれ、家で家族で過ごそうなどと提案してくれました。

ですが、母親としては中途半端に父子に家に居られると、かえってやることが増えてしまい、大変になるのです。「居ない方が良い」とまではさすがに言えませんでしたが、それに近いことをなるべくオブラートに包まずに伝え続けて、ようやく年末年始の帰省を承知してもらったのです。

開放感でいっぱいの中、正月にひとりではと父が有名料理店の弁当を持参

「ラッキー!」と喜んだこの気持ちをわかってくれたのは友人たちと実母だけでした。出産直前の疲れる時期に、自分のことさえすれば許される、なんと贅沢な時間でしょう。羨ましがられることはあっても、気の毒がられることはありませんでした。ところが、思わぬところに勘違いからいたく同情してくれた人がいました。実父です。

正月に1人にされるなんてかわいそうだ、と自分自身も仕事が忙しい中、父は仕事帰りに有名な料理屋で調達した弁当を届けてくれました。ほんの数日でも夫と子どもの世話から解放され、安静だけに集中できる開放感でいっぱいで、少しも淋しくなかったのですが。怪我の功名、なんとありがたいことでしょう。

元旦に豪華二段重のおせちを食べる、贅沢な時間だけどなんだか淋しい

手伝いと称して家に来ていた母親と、親子3人で食事ができたので、淋しく思う暇もありません。そして仕事納めのあと、大晦日には東京新橋の割烹料理屋から作りたてのおせちが届けられて来ました。そのとき、初めて淋しいな、と思いました。立派な二段重は明らかに3人前で、元旦にひとりでこれを開けるのを想像すると、侘しいように感じたのです。

実際ひとりで豪華二段重を前にテーブルに座ってみると、おひとりさまの贅沢な時間、空間が本当にありがたかったです。それでも、夫と子どもが帰って来た時に一緒にキレイな状態でお重を開けたいなと、盛り付けを崩さない程度にほんの少し食べるにとどめました。

翌2日のお昼前には夫と子どもが帰宅して、賑やかな日常が始まり、3人でおせちとお雑煮を食べました。面倒だなと思いつつ、自分にとってはこの3人が家族で当たり前の風景なんだな、と改めて実感したことをよく覚えています。

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