料理が下手な義母、肉じゃが味のガメ煮は正月明けにカレーにアレンジ

私は20代前半で大阪で結婚しました。その時には3回ほどおせち料理を手作りしました。

再婚しておせち作りをやる気満々!でも夫が通販で買ってしまう

初めてのおせち料理作りで、テンション上がりっぱなしだったのですが、義母と義祖母からの指示は、黒豆や田作りをお店で購入し、三段重ねの一段を紅白の蒲鉾だけでぎっしり埋めることでした。せめてもとクワイを煮たのを義母の料理に添えたら嫌な顔をされたのを覚えています。それが原因ではないのですが、数年で離婚してしまいました。

さて、月日は流れ、40歳代後半で再婚して福岡で迎えた最初のお正月。またしても初めてのおせち作りでテンションマックスの私!今回は思う存分作るぞ!と何日から準備を始める、最初に作るのはどれにする、材料は・・・と計画を立てたまでは良かったのですが、夫がおせち料理を通販で買ってしまいました。

それでもお雑煮がある、と気を取り直しましたが、夫は「へー雑煮ねぇ」と苦笑していました。ちょっとなんで苦笑するのかとは思ったのですが、その時はスルーしてしまいました。同居していた義母が『私の雑煮とガメ煮の味を教えてあげる』というので、一緒に買い物に行き、出汁の取り方から材料の切り方から一つ一つ指導を受け準備しました。

義母に雑煮とガメ煮の作り方を教わるも、完成したのはどちらも肉じゃが?

私はけっこう料理が好きですし、一般的な『筑前煮』の作り方は知っていましたので、聞き流すつもりでにこにこ付き合っていたのですが、竹の子・ちぎりこんにゃく・蓮根・人参・大根・じゃがいも・玉ねぎ・牛肉・・・

え、牛肉?玉ねぎ?ふうん、これが義母の味なのかぁと無理やり納得していましたが、出来上がったものの味は肉じゃがでした。「おかあさん、これ肉じゃがの味がするけど、これでいいの?」と訊くと「んー、知らん、わたし食べんけん。じゃ、次は雑煮ね」とニコニコしています。

大丈夫かなと思いつつ、義母の言うとおりに、塩ブリを仕込み、かつお菜を茹で、玉ねぎを切り、牛肉・・・「あれ、おかあさん、雑煮に牛肉とか玉ねぎ入れるの?」と訊くと「違うかねー、もう長いこと雑煮食べんけん忘れた」とにこにこ。

夫に問いただすと「雑煮はね。母さんは食べないんだよ。餅も食べんとよ。なのに、毎年自分の味の雑煮だと言ってはヘンなもの作ると。」とのこと。

料理は下手だけどニコニコな義母、来年も2種類のガメ煮を一緒に作りたい

さらに訊くと、義母は昔から料理が超絶下手クソで、夫は自分が何を食べているのか判らないまま育ったから、母の味はどれ?と訊かれると困るということでした。現在、義母は90歳。相変わらず肉じゃがみたいなガメ煮を私に作らせます。私ははいはいと聞きながら、普通のガメ煮も作っています。

今年の正月は初めて私のガメ煮を食べて「これはなんか昔たべたような気がするねぇ」と言ってくれるようになりました。来年もニコニコしている義母と一緒に2種類のガメ煮と雑煮を作りたいと思っています。ちなみに、義母のレシピの分は正月明けにカレーになっています。

スポンサーリンク