【おせち料理に挑戦】初めて作ったお煮しめは、人参が固くてガリガリ

おせちに初挑戦

24歳の女性です。小さい頃から、おばあちゃん子でした。おせち料理の思い出は、10歳頃から18歳のお正月です。10歳になったお正月に、突然思いついたのです。

両親は仕事をしていて、大晦日も仕事でした。なのでお正月の準備は、おばあちゃんと一緒にしていました。大晦日まで仕事で大変な両親に、自分の力でおせちを作って、お正月休みをゆっくり過ごしてほしいと思ったのです。

おせち料理を手作りして両親を喜ばせたい。祖母にお煮しめの作り方を教わる

毎年、おせち料理の準備は、おばあちゃんの手伝いをしていました。おばあちゃんが作ったものを、おばあちゃんがいうところに詰めていただけなので、自分の力だけで作ったわけではありませんでした。

それでもおせち料理を作ると決めたからには、おばあちゃんに「やり方だけ教えて」といい、やらせてもらいました。おばあちゃんは、お店のお惣菜コーナーでわたしが選んだ品をわたしが詰めれば良いといいました。

しかし自分で、フライパンや鍋を使って料理したかったのです。おばあちゃんは、10歳でも作れそうなお煮しめから教えてくれました。

おせちのお煮しめは味もなく人参もガリガリ。でも両親は喜んで食べてくれた

突然言い出したので時間的に間に合わず、三段重のうち1段目は市販のかまぼこや伊達巻を切って入れました。包丁を上手に使えなかったので、グニャグニャのかまぼこを切る作業はとても大変なことでした。

2段目はものすごく薄味で、出汁の味しかしないようなお煮しめでした。3段目はおばあちゃんが前の日から仕込んでいた栗きんとんや黒豆、かしら付きの伊勢海老などでした。

両親は切っただけのかまぼこや伊達巻、味もなくガリガリに硬い人参のお煮しめも全て食べてくれました。美味しいと喜んで、その日に全て食べてくれたのです。

おせち料理の手作りがきっかけで、日本食の楽しさを学び調理専門学校の道へ

その日の夜、おばあちゃんが夜中に三段重をもう一度作ってくれ、改めて次の日におせちをみんなで食べました。全部を1人で作るのは無理だと感じ、1年に一品ずつおばあちゃんにおせちの作り方を教えてもらうことにしました。

11歳の時は黒豆の煮かた、12歳のときにはなますの作り方、などです。そして、18歳の高校を卒業する年に、やっと三段重を全て埋められるような種類を作れるようになりました。

この経験をきっかけに、日本食を作ることの楽しさを学び、調理師の専門学校の道に進むことにしました。そして、卒業制作で作った三段おせちは特賞をとりました。それを食べに来た家族は、「おめでとう。本当に美味しい」という言葉とともに、10歳の頃に作ったおせち料理は美味しくなかったと笑い話もしていました。

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